抄録
【目的】循環器病棟看護師が行う心不全患者の口腔保健行動に関する看護の実態を明らかにすることである。
【方法】循環器病棟の看護師にWeb調査を実施した。口腔保健行動に関する知識と観察など看護実践につ
いて回答を得た。回答は4件法とし，高値ほど良い状態を示した。分析は項目ごとに記述統計および属性別分析を実施した。
【結果】170名（有効回答率29.0％）を分析し，循環器看護経験年数は6.4年，肺炎と心不全の関連など知識全項目が中央値3点（だいたい理解している）以上であった。一方，看護実践16項目のうち9項目は2点（ほとんど実施していない）以下であった。属性別の分析では，看護師の知識や看護実践に循環器看護経験年数や学習機会の有無，所属施設の歯科部門の有無などの関連があった。
【考察】口腔保健行動に関する看護実践は十分ではなく，実践方法の習得支援や口腔保健行動支援ツールの開発，医科歯科連携の必要性が示唆された。
