抄録
目的:心不全で入院した患者に対して,独自に考案した「病の振り返り支援」という介入方法を実施し,その効果を明らかにする。
方法:心不全で入院した患者40名を対象とした非盲検ランダム化比較試験を研究デザインとし,試験過程において量的データおよび質的データを収集・分析する混合研究法を用いた。介入群には研究者が病の振り返り支援を実施し,アンケート調査による群間比較を行った。さらに,介入群における対象者から語られた内容を質的に分析した。
結果:アンケート調査で主要アウトカムの「将来についての話し合いをすることの意欲」では,介入群のほうが高く,有意差(p<0.0003)があった。介入により対象者から語られた内容は【今後の病気のことやもしもの時に備えて,準備や話し合いをしておく】などであった。
結論:今回の介入では,心不全患者にとって将来についての話し合いの意欲を高めることができ,将来について自然と語ることができる可能性が示唆された。