抄録
集中治療室で体外設置型補助人工心臓(VAD)治療を受ける重症心不全患者の希望を見出す看護実践を明らかにすることを目的に,急性・重症患者看護専門看護師6名,クリティカルケア・集中ケア認定看護師2名に対し半構造化面接を行った。質的内容分析の結果,〈患者の反応から苦悩の様相を探る〉〈患者の現実への認識を捉える〉〈前向きになるための原動力を見極める〉〈VAD 装着に伴う苦痛を緩和し心地よい感覚を充たす〉〈VAD をつけて生きる患者の苦悩に寄添う〉〈人との関わりを通して自分が存在する感覚を強める〉〈日常を想起し患者の望みを明らかにしていく〉〈未来を現実的なものとして捉えていく過程を評価する〉の8カテゴリが生成された。患者の希望を見出すには患者の苦悩や原動力を捉え全人的苦痛を緩和し,患者自身の存在感覚を強め望みを明瞭化することを通して,患者の感情や思考,行動,認知に働きかけることが重要である。