公認心理師:実践と研究
Online ISSN : 2436-7524
公認心理師養成課程の学生を対象としたオンライン心理実習の実践と学生評価
加藤 佑佳岡部 佳世子武藤 崇下津 咲絵岩原 昭彦成本 迅
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ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: b03.r201

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抄録

With/Afterコロナ時代に有用な実習の内容を検討するための基礎資料として,公認心理師養成課程における学部生を対象に,2021年度にX病院で行ったオンラインによる心理実習に関する実践を報告するとともに,アンケート調査から実習に参加した学生の理解度や満足度,実習に求める内容などについて明らかにすることを目的とした。オンライン実習では,①公認心理師の役割と業務紹介,②面接技法セミナーの講義,③予診のロールプレイの3つのセミナーを行い,受講した2大学の学部4回生計43名のうち37名から回答を得た(回収率86%)。各カリキュラムの理解度として「80–100%理解できた」と「60–79%理解できた」を合わせると,①36名,②32名,③35名であり,満足度として「満足している」と「やや満足している」を合わせると,①37名,②35名,③35名と,オンライン実習でもおおむね高い理解度と満足度が示された。また,模擬カンファレンスへの参加やロールプレイの実施などを望む意見がみられた。今後,対面とオンラインのメリット・デメリットを加味しながら,学生,実習現場双方にとって有意義な実習を検討していきたい。

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