日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
急速増大後に自然縮小を示した胸腺腫の1例
伊藤 博道山本 達生小貫 琢哉酒井 光昭石川 成美鬼塚 正孝榊原 謙
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2006 年 20 巻 7 号 p. 974-979

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抄録

急速増大後に自然縮小した胸腺腫の1例を報告する.症例は25歳男性.突然強い胸背部痛と発熱を認めたため入院した.胸部X線写真・CT・MRIにて前縦隔に9.0×5.5×10.0cm大の腫瘤を認めた.CTガイド下に施行した針生検所見から胸腺腫が考えられた.1週間後には痛みと発熱が消失し,腫瘍径は30%自然縮小した.確定診断と根治のため胸腺全摘術を施行した.病理所見ではほとんどが出血を伴った壊死巣であり,被膜下に僅かに残ったviableな細胞から胸腺腫WHO分類type B1と診断された.自然縮小を示す前縦隔腫瘍の鑑別診断として,胸腺腫を念頭におくべきである.

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© 2006 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
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