日本呼吸器外科学会雑誌
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原著
胸腔鏡を用いた心房細動の非薬物療法:胸腔鏡下mini Maze
松谷 哲行高瀬 凡平尾関 雄一前原 正明Lee Richard
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2007 年 21 巻 7 号 p. 877-881

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抄録
心房細動の外科治療は,CoxのMaze法が満足のいく結果を得ているが,胸骨正中切開し人工心肺心停止下に心房を切開縫合する術式であり,複雑で侵襲が大きい.焼灼機器の発達や切開線の理論的簡略化により,胸腔鏡を用いた低侵襲Maze(以下,胸腔鏡下mini Maze)が欧米で施行されている.胸腔鏡下mini Mazeの方法と成績を報告する.薬物療法に抵抗性の非弁膜症性心房細動17例を対象とした.側臥位とし2ヵ所のポート孔と小開胸より,胸腔鏡を用い左右それぞれ心膜を切開し肺静脈左房接合部とガングリオンを焼灼し,さらに左心耳を切除する.平均手術時間311分,平均在院日数5.5日.死亡例無し.合併症は胸腔鏡下再開胸術を要した2例(11.7%)であった.全例洞調律に復帰しており,術後半年経過した症例(16例)で抗不整脈薬も中止している.本術式は,低侵襲で安全かつ確実な心房細動の治療法の一つと考えられる.
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