抄録
Synthes社製Clavicle hook plate ®(以下CHP)はフックの肩峰下面への嵌入が懸念される.今回,CHP抜釘時に肩峰下腔鏡視(以下SAS)鏡視を行い,肩関節の各運動方向において,フックがどの程度嵌入するかを検討した.対象は5例5肩(鎖骨遠位端骨折3例,肩鎖関節脱臼2例),全例男性,平均年齢は46.4歳(29~ 64歳)であった.肩関節を他動運動させて肩関節屈曲,伸展,外転,外旋,内旋運動においてフック部の嵌入の程度を- • ± • + • 2+の4段階に分けて評価した.嵌入は屈曲運動では+が3例,2+が2例,伸展運動では+が1例,±が4例,外転運動では±が4例,-が1例,外旋運動は±が3例,-が1例,内旋運動では全例が-であった.肩鎖関節脱臼の2例は肩峰下面に深い嵌入を認めた.CHP挿入後の術後後療法では運動は従来許容されていた90度より低い角度にする必要があり,また肩鎖関節脱臼例では慎重な経過観察が必要であると考えられた.