日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
前立腺癌孤立性胸骨転移の一切除例
川邉 正和佐々木 正人平井 誠也井隼 彰夫田中 國義
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2007 年 21 巻 7 号 p. 904-907

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抄録
孤立性胸骨転移を認めた前立腺癌は比較的まれであり,転移巣を外科的に切除しえた1例を経験したので報告する.症例は70才の男性.2002年9月,当院泌尿器科にて前立腺癌に対して,酢酸リュープロレリン注射および酢酸クロルマジノン内服による治療を施行した.2004年6月,PSAの再上昇を認め,ホルモン不応性となったため,放射線治療を目的に入院した.その際に行った全身精査による骨シンチで胸骨に高集積を認め,胸骨部MRIで胸骨下端に境界明瞭で肋軟骨への浸潤を認めない径2.5×2cmの腫瘤を認めた.検査結果から前立腺癌の胸骨転移を疑い,2004年7月に胸骨部分切除を施行し二重にしたMarlex meshを用いて胸壁を再建した.術後2年6ヵ月を経過した現在,胸壁動揺はなく,局所再発の徴候も見られていないが,術後2年目よりPSAの再上昇を認め,泌尿器科にてタキソテール単剤で化学療法中である.
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