日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
乳癌手術後18年目に肺転移巣を胸腔鏡下に切除した1例
松谷 哲行尾関 雄一相田 真介
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2009 年 23 巻 5 号 p. 748-751

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抄録

症例は64歳,女性.18年前に左乳癌で非定型的乳房切断術を受けた.病理診断はInvasive ductal carcinoma, solid-tubular type, T1N0M0 stage Iであった.今回,検診で胸部異常影を指摘され当院を受診した.胸部X線写真で右上肺野に第2肋骨と重なる不整型結節影を認めた.CTでは右S1末梢に径1cm大の境界明瞭で辺縁不整な結節影を認めた.乳癌および肺癌関連の腫瘍マーカーはいずれも正常範囲内であった.乳癌の肺転移,あるいは原発性肺癌の診断で,胸腔鏡下肺部分切除術を施行し,迅速病理診断で乳癌の転移性肺腫瘍の診断であった.乳癌は遠隔期にも転移をきたすとされているが,原発巣切除後15年以上経過してからの肺のみの転移手術症例は本邦では本症例を含め10例の報告しかなく稀であるため文献的考察を加えて報告した.

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