2013 年 27 巻 2 号 p. 187-190
近年自然気胸に対して単孔法による胸腔鏡下手術が行われている.しかし,これまでの報告例では単孔法といえども皮膚切開の延長を要しており,加えて通常の胸腔鏡下手術と同様の手技が困難であることが多いと言える.我々は皮膚切開の延長をしない通常の1 port & 1 puncture法により,従来の3 port法で行う手技と同等にブラの切除,ポリグルコール酸(PGA)シートによる被覆,フィブリン糊の塗布による気胸手術を実施した.1 port & 1 puncture法による気胸手術では,ドレーン挿入に必要な皮膚切開のみで手術可能であり,今後原発性自然気胸患者に対する標準治療ともなりうるものではないかと考える.