日本呼吸器外科学会雑誌
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原著
気漏遷延が原因で手術に至った原発性自然気胸の臨床的検討
坪島 顕司永田 真知子若原 鉄平的場 保巳
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2015 年 29 巻 7 号 p. 804-807

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抄録
【背景】原発性自然気胸は再発時に手術適応となることが多いが,胸腔ドレーン留置後の気漏遷延で手術適応となる場合もある.これまで手術適応の違いによる臨床的特徴は報告がない.【対象と方法】2009年1月より2015年4月までに初回手術を施行した原発性自然気胸症例のうち,手術の原因が気漏であった20症例(Leak群)とそれ以外の115症例(Non-Leak群)を比較検討した.【結果】患者背景においてLeak群,Non-Leak群の初回発症率はそれぞれ75.0%,40.0%(P<0.01)と有意差を認めた.また術後再発因子を検討するとNon-Leak群,25歳未満が有意な因子であった.【まとめ】①患者背景においてLeak群は初回発症例が多い.②Non-Leak群,25歳未満は術後再発が多い.
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