日本呼吸器外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-4158
Print ISSN : 0919-0945
ISSN-L : 0919-0945
症例
画像上高分化型肺腺癌と鑑別困難であった孤立性肺毛細血管腫の1切除例
谷口 聖治大瀬 尚子須﨑 剛行小堀 優子竹内 幸康
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 31 巻 5 号 p. 593-597

詳細
抄録

肺の孤立性毛細血管腫は,毛細血管内皮細胞の単純な増殖からなる良性腫瘍であり,予後良好な疾患とされている.また,胸部CT上スリガラス陰影を伴う結節影として描出されることがあるため,高分化型の肺腺癌との鑑別が難しい.症例は42歳女性.胸部CTで右S9区域にスリガラス陰影を伴う13 mm大の結節影を認め,高分化型肺腺癌を疑い胸腔鏡下底区域切除術を施行した.術後病理組織診断は孤立性肺毛細血管腫であった.細胞密度の高低により,中心部充実性と周囲スリガラス陰影となって抽出されていた.

著者関連情報
© 2017 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top