日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
歯科治療後に発症した縦隔気腫の2例
菊池 章友足立 広幸益田 宗孝
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キーワード: 縦隔気腫, 歯科治療
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2018 年 32 巻 2 号 p. 160-165

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抄録

症例1は37歳,女性.近医歯科で左下智歯の抜歯治療直後に顔面腫脹を自覚し,帰宅後に増悪したため当院救急外来を受診した.頭頸部の皮下気腫,血液検査で炎症所見の上昇,胸部CTで縦隔気腫を認め,経過観察目的に緊急入院した.安静と抗菌薬の予防投与で気腫や自覚症状の改善を認め独歩退院し,その後も増悪や再燃は認めていない.症例2は68歳女性.近位歯科で右下第5歯の治療中に呼吸苦が出現し,当院救急外来を受診した.頭頸部と前胸部の皮下気腫と胸部CTで縦隔気腫も認め,経過観察目的に緊急入院となった.安静と抗菌薬予防投与で気腫と自覚症状は改善し退院した.その後も増悪や再燃は認めなかった.

縦隔気腫は外傷や自然気胸などで多くみられ,呼吸器疾患を対象とする医師には広く知られている疾患であるが,原因として歯科治療があることはあまり知られておらず,文献的考察を加えて報告する.

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