日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
胸腔ドレーン挿入が要因となったと考えられるデスモイド腫瘍の1例
杉山 浩樹, 清水 克彦, 松谷 隆志, 野島 雄史, 最相 晋輔, 中田 昌男
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2025 年 39 巻 4 号 p. 353-358

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抄録

症例は74歳男性.4年前,胸部外傷後に左胸腔ドレナージによる治療を受けた.2023年に左胸痛を主訴に前医を受診.胸部CT検査で左胸壁腫瘍を認め,当科を紹介受診.画像所見からchronic expanding hematomaが疑われ,胸腔鏡手術を行った.術中所見では,4年前にドレーンが挿入されていた左第V肋間背側に弾性硬な腫瘍を認めた.術中迅速診断で良性から低悪性度な腫瘍と診断されたため,胸壁合併切除は行わずに腫瘍切除のみで手術は終了とした.術後病理診断ではdesmoid fibromatosis of the thoraxと診断.追加切除や術後放射線療法は行わず経過観察の方針としているが術後半年経過した現在再発なく経過良好である.デスモイド腫瘍は外傷や手術創に発生しうる稀な疾患である.局所再発率が高いため今後も慎重な経過観察が必要と考える.

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