日本呼吸器外科学会雑誌
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金属コイル・フィブリングルーを用いた内視鏡治療が奏効した術後気管支瘻の2例
三島 修深井 原横田 良一
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2003 年 17 巻 4 号 p. 495-499

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抄録

術後気管支瘻はいったん発症すると難治性のことが多く, 致死的状態に至ることもある.術後気管支瘻に対し血管内塞栓用金属コイルとフィブリングルーによる気管支鏡下気管支瘻閉鎖術を施行し, 良好な結果を得た2例を報告する.1例は, 2回の本法施行により軽快治癒した.1例は十二指腸放射線潰瘍の出血により死亡したが本法により気漏は消失した.本法は低侵襲で比較的簡便に施行でき, 手術療法を選択する前に試みて良い方法と考えられた.特に全身状態不良例や低肺機能症例, 糖尿病等の合併症を有する症例には有用と考えられた.

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