2003 年 17 巻 7 号 p. 710-714
肺動静脈瘻 (以下PAVF) を伴ったRendu-Osler-Weber症候群の1家系, 5症例を経験した.症例1の多発性PAVFに対して瘻核出術及びコイル塞栓術の併用, 症例2は単発性の小動静脈瘻で部位的にコイル塞栓術困難であるため経過観察, 症例3はコイル塞栓術, 症例4は肺部分切除とコイル塞栓術の併用, 症例5は右S6区域切除術を行った.PAVFに対しては瘻が小さくても積極的に治療を考慮すべきであるが, 良性疾患であること及び再発を考慮し, 経カテーテル的塞栓療法を第一選択とし, 手術が必要な場合も瘻核出術などの肺機能を温存する縮小手術を行うべきである.