日本呼吸器外科学会雑誌
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低肺機能を伴った肺原発同時三重癌の1例
五味渕 誠田中 茂夫山内 仁紫真崎 義隆林 晃一大久保 直子庄司 佑
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1993 年 7 巻 2 号 p. 199-204

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抄録
症例は72歳, 男性.左上葉に腺癌と扁平上皮癌, 右上葉に扁平上皮癌を呈する肺原発同時三重癌症例で低肺機能を示していた.術前呼吸機能は VC2.1l (63%), FEV 1.0 0.7l (40%), RV 4.6l (74%), VO2 max 408ml/min, VO2/VE 最大値20ml/l であった.左上葉切除後PSIVで運動時呼吸苦が改善せず, PSの改善を待って術後約12ヵ月に右肺に対して小範囲の放射線照射を行った.照射開始後, 早期より呼吸苦が増強し40Gy照射後呼吸不全のために死亡した.肺原発重複癌の報告は増加しているが症例は比較的高齢者であることが多く, ことに低肺機能例では切除限界の決定が難しい.本例はその切除限界を示唆する症例と考えられた.
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