日本呼吸器外科学会雑誌
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胸腔鏡下の巨大気管支嚢腫摘出術の経験
赤嶺 晋治川原 克信糸柳 則昭田川 努中村 昭博村岡 昌司辻 博治原 信介田川 泰綾部 公懿富田 正雄
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1993 年 7 巻 5 号 p. 568-572

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抄録
42歳の主婦が検診にて胸部異常陰影を指摘され, 胸部X線写真, 胸部CT, 胸部MRIにて右中縦隔に発生した径8cmの気管支嚢腫と診断され, 胸腔鏡下に摘出を試みた.全身麻酔下に分離肺換気とし, 第6肋間後腋窩線より胸腔鏡を挿入, 第4肋間前腋窩線より5mmのトロッカーを嚢腫内に穿刺吸引して腫瘤を縮小させた.術中細胞診は陰性であった.腫瘤の周囲の胸膜はフックを用いて電気凝固で切離し, トロッカーの挿入創から比較的容易に摘出できた.術後2病日に胸腔ドレナージを抜去し, 7病日に退院した.病理組織は気管支嚢腫であった.
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