胸膜肺切除術6例, 骨膜外空気充填術6例, 剥皮術7例の3群を対象とし, 臨床的検討を行った.全例手術は成功した.3群の手術時間と手術出血量, 肺活量と1秒量の術前後変化率, ス澱ア化したH慧ghJones (H-J) 分類の術前後の増減について, 統計学的検定を行った.3群の手術時間, 肺活量の変化率では, 有意差を認めなかった。出血量では, 骨膜外空気充填術群が剥皮術群より有意 (p<0.05) に多量であった.1秒量の変化率では, 胸膜肺切除術群が剥皮術群より有意 (p<0.05) に低下した.スコア化したH-J分類の増減では, 胸膜肺切除術群と剥皮術群が骨膜外空気充填術群より有意 (p<0.05) にH-J分類が改善した.
3群間の検討では適用対象は異なるが, 胸膜肺切除術がH-J分類の増減について, 剥皮術は出血量, 1秒量の変化率, H-J分類の増減について優れていた.