2022 年 10 巻 p. 237-246
本稿は、目標言語話者の「多様性」に対する意識化を目的とし、K大学の韓国語授業で実施した「多様なコリアンと出会う」活動を紹介する。授業では、学習者と複言語・複文化環境で育った「多様なコリアン」3人との対話を試みた。対話は、学習者による問いかけから3人の言語・国・文化・民族に関する内容で構成された。活動後に、学習者の振り返りから言語・国・文化・民族に対する意識の変化がみられた。それに加え、「多様なコリアン」として参加した学習者における自己開示及びエンパワメントの可能性が示唆された。