2022 年 44 巻 2 号 p. 173-178
本ラウンドテーブルでは,ニューノーマル時代における学習環境のあり方を検討することを目的として,話題提供とグループワークのワークショップ形式で実施した.話題提供では,学習スペース担当者へのコロナ禍以前・以後における運営面のインタビュー調査結果を報告し,さらに,学習環境を評価する指標である「学習スペースの評価システム(LSRS)」の翻訳版の紹介とともに,事例報告としてコロナ禍の中で開設された学習スペースである京都橘大学の「アカデミックリンクス(ALs)」の学習環境デザイン,利用状況とともに,LSRSを用いたALsに対する評価の試行結果を報告した.
3つの話題提供の後,LSRSの評価観点を応用しながら,新たな時代に向けた理想の学習環境について,ラウンドテーブル参加者によるグループワークを実施し,日本の大学におけるLSRSの有用性を検討した.