2010 年 23 巻 2 号 p. 63-74
要旨:水質汚濁が著しい尼崎運河において,環境保全活動に継続的に参画する“地域住民”の輩出を目的に水質改善技術を題材とした環境教育を実施し,児童と児童を介した保護者への波及効果を評価した.環境教育による関心の喚起,保護者への情報伝達,水質改善活動への参加意欲,効果的な教材を評価した.その結果,児童への効果としては,環境への関心向上が6割以上の児童に認められた.環境配慮行動の増加が約3割の児童にみられた.また,児童から保護者に学習内容が伝達されたことにより,本運河に対する興味・関心を持っていなかった保護者のうち約6割に向上効果がみられた.環境教育効果は,児童から保護者に波及し,関心が喚起され,それが水質改善活動への参加意図と関係していることが明らかとなった.