沿岸域学会誌
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論文
航行船舶が捉えた東日本震災時の海震の計測
塩谷 茂明笹 健児
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2013 年 26 巻 3 号 p. 117-127

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抄録

要旨:平成23年3月11日に発生した東日本大震災により,東北地方の太平洋岸全域が広く被災した.地震は三陸沖の東経142.9°,北緯38.1°,深さ24kmを震源地とし,観測史上最大のマグニチュード9.0を記録した.長時間に渡り大規模な海底変動が発生している.著者らは,某カーフェリーの実海域波浪中における安全性評価の研究の実施中に,偶然にも,この大地震に震源から近距離で遭遇した.本研究はカーフェリーが遭遇した海震のデータの計測結果を示す.海震のデータは6自由度の船体運動であり,海震データは世界でもほとんど収集されていない貴重なデータであるので,ここに公表する.計測データの解析により,海震の貴重な情報が提供された.

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© 2013 日本沿岸域学会
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