論文ID: 2018.04.19.01
教師に起因する学習意欲低下の研究は複数あるものの,リメディアル教育に特化した報告は例を見ない。そこで,本研究では,英語習熟度の低い大学生を対象として調査を行い,リメディアル学生の英語学習意欲を低下させる教師の人物像を探った。その結果,(1)学生に授業を理解させようという熱意が感じられない,(2)学生に授業についていけないと感じさせる,(3)学生に興味を示さない,(4)退屈な授業をする,(5)英語が苦手な学習者の心理に配慮しないといった特性のいずれか,あるいは複数を持ち合わせた教師であることが示された。学生の英語学習意欲低下を防止するためには,教師は指導法や自身について振り返る必要がある。もし,本研究結果で得られた教師像に自身が当てはまるのであれば,授業における態度や指導法を改善し,学生の英語学習意欲の向上を図るべきである。