日本糖尿病教育・看護学会誌
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看護の教育的関わりモデルにおける「治療の看護仕立て」の概念分析
太田 美帆伊波 早苗東 めぐみ恩幣 宏美小田 和美林 優子河口 てる子下村 裕子安酸 史子井上 智恵大池 美也子近藤 ふさえ横山 悦子小長谷 百絵小林 貴子長谷川 直人岡 美智代伊藤 ひろみ小平 京子大澤 栄実道面 千恵子
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2025 年 29 巻 2 号 p. 55-64

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抄録

本稿では,「看護の教育的関わりモデル」の構成概念である「治療の看護仕立て」の先行要件・属性・帰結の明確化と再定義を概念分析の目的とし,Walker & Avant(2005/2008)の手法に沿って行った.「治療の看護仕立て」の属性は,【認知・生活・意思を捉える】【治療を生活に合わせる】【治療の効果・リスク・実行可能性を見通す】【治療を工夫し調整する】【患者に合った方法を選択する】【医師と連携・交渉する】【治療と生活の折り合いがつくように提案し,やりとりをする】の7つが抽出された.先行要件は「患者の生活と治療とのずれ」と「看護職者の疾患・治療に関する専門的知識・技術」であり,帰結は「調和のとれた治療」と「疾患コントロールの改善」であった.「治療の看護仕立て」を「看護職者が,対象者の意思・認知・生活に合わせて,効果・リスク・実行可能性を見通し,医師と連携・交渉しながら,治療を工夫し調整するプロセス」と再定義した.

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