抄録
本論文は、「全国児童芸術展覧会」を事例として、魯迅が蔡元培の美育思想を基盤に、どのように美術を通じて子どもの国民性を育成し、その時代の社会教育事業における役割を分析することを目的としている。これにより、「美育」の歴史的な意義を明らかにすることを目指している。研究方法としては、「教育部編纂処月刊」に掲載された「全国児童芸術展覧会紀要」を基に、第一回全国児童芸術展覧会に関連する文献を分析し、展覧会が教育部の教育方針とどのように連携し、児童改良教育を目的として企画されたかを明らかにする。
この研究は、美術教育が単なる技術の習得にとどまらず、感情や社会性の発達にも深く関わる教育形態であることを強調し、「美育」の価値を再評価するための重要な視点を提供する。