日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
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論文
2011年東北地方太平洋沖地震前後のTerraSAR-X強度画像を用いた 地殻変動の検出
リュウ ウェン山崎 文雄
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2012 年 12 巻 4 号 p. 4_3-4_13

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抄録
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、東日本の広域にわたって甚大な被害を引き起こした。またこの地震によって、陸上では最大約5 mの地殻変動が観測された。本研究では、地震前後に撮影された高解像度衛星TerraSAR-Xの強度画像を比較し、無被害の建物の2時期の位置ずれを検出し、これを地殻変動と見なす手法を提案した。最初に、地震前後の強度画像から後方散乱係数の高い建物を抽出し、地震前後の建物を比較することで、変化のない建物の検出を行った。無被害建物の地震前後における位置ずれを面積相関法で求め、それらの平均値をエリア内の地殻変動量と見なした。提案手法を東北地方と東京中心部の衛星画像に適用し、GPS電子基準点の記録との比較で結果の精度を検証した。
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© 2012 日本地震工学会
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