日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
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論文
速度応答包絡線を用いた閾値超過継続時間のスペクトル表現とその応用
能島 暢呂
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2015 年 15 巻 1 号 p. 1_1-1_17

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抄録
線形1自由度系の速度応答包絡線を用いて、所定の固有周期において速度閾値を超過する継続時間をスペクトル表現した「閾値超過継続時間スペクトル」を提案した。内陸型地震と海溝型地震の数値計算例を通じて、振幅特性・周期特性と関連付けられた継続時間の有効性を示した。さらに、2011年東北地方太平洋沖地震における広域的評価を行い、閾値超過継続時間マップを作成した。また提案手法の拡張として、周期依存型の閾値設定により様々な事象の継続時間測定に応用できることを示した。閾値として避難行動限界曲線を採用した適用例を挙げ、行動難度継続時間のスペクトル表現と、その広域評価によるマップ表現の試算例を示した。
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© 2015 一般社団法人 日本地震工学会
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