2016 年 16 巻 1 号 p. 1_205-1_216
2011年東北地方太平洋沖地震において、首都圏に建つ建物は継続時間の長い比較的振幅レベルの大きい地震動を経験しており、地震観測記録の分析に解析的な検討を交えた総合的な建物動特性の把握が重要である。本稿では、地震観測結果の分析を通じて建物動特性が既に評価されているRC造超高層建物を対象に、立体フレームモデルによる非線形応答解析を通じて、地震観測結果の再現性を確認するとともに、入力地震動特性ならびに入力レベルの違いが建物応答特性に与える影響について検討した。