日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
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論文
クロス・ラミネイティド・ティンバーを用いた鋼板添え板木ねじ接合部の引張性能
中島 昌一荒木 康弘中島 史郎五十田 博
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2016 年 16 巻 3 号 p. 3_114-3_125

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抄録

直交集成板(Cross Laminated Timber, CLT)を用いた鋼板添え板木ねじ接合部に繰返し荷重を与える引張実験を実施した。試験は、木ねじ一本当たりの構造性能を評価する単位接合部の一面せん断実験と、木ねじによる接合部を想定した多数本打ち接合部の引張実験の2種類とした。 木ねじを用いたCLT接合部が、材料の方向によって影響を受けるか、幅はぎ接着されていないラミナの境界に木ねじが打たれると構造性能が弱まるか、を実験的に検討した。単位接合部の一面せん断実験のパラメータは、載荷方向(0°方向、90°方向)と隣接するラミナ境界とし、多数本打ち接合部の引張実験は、載荷方向(0°方向、90°方向)と材種(A種、B種)とした。 単調載荷、部分繰返し載荷、正負繰返し載荷のうち、正負繰返し載荷では、それ以外の載荷方法と比べ変形性能が小さくなるなど、構造性能の違いが見られた。

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© 2016 一般社団法人 日本地震工学会
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