2016 年 16 巻 3 号 p. 3_137-3_146
想定地震による被害予測を行うためには,建物インベントリデータが必要である.しかし,発展途上国ではデータが整備されていない地域が多く,現地踏査によるデータの構築には多くの労力を伴う.一方,リモートセンシングは現地に行かずに広域を観測できる利点があり,近年地上分解能が1m以下の光学衛星が多く打ち上げられている.これにより,建物を詳細に把握できる高解像度衛星画像が取得できるようになった.本研究では,地震国ペルーにおいてタクナ市を対象地域として,WorldView-2衛星画像のオブジェクト分類を用いた建物インベントリの構築手法を検討した.