日本地震工学会論文集
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論文
東北地方太平洋沖地震における仙台市悉皆調査区域の地震動と建物振動被害の関係の検討
大野 晋柴山 明寛濱岡 恭太吉村 真悟
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2016 年 16 巻 3 号 p. 3_201-3_212

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抄録

東北地方太平洋沖地震における仙台市内の振動被害に対する建物悉皆調査結果に基づき、構造種別・建築年代別被害率と地震動振幅との関係について検討した結果、建築年代別の被害率の相違が大きいこと、全壊率については比較した被害率曲線と矛盾せず、特に木造では概ね整合することを示した。また、同一地区での1978年宮城県沖地震に対するRC造建物の悉皆調査との比較では、古い建物が多い卸町地区で今回も被害が大きかったものの、新しい建物が多い他2地区では被害率が大きく減少したことが確認された。

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© 2016 一般社団法人 日本地震工学会
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