2025 年 25 巻 1 号 p. 1_295-1_304
本研究では,液状化ハザードマップの高度化を目的に,地盤沈下量の予測モデルを機械学習によって構築した.データセットには南海トラフの巨大地震モデル検討会による分析結果を使用し,アンサンブル学習の一つであるXGBoostを用いて,液状化による地盤沈下量予測モデルの構築を試みた.さらに,東日本大震災で広域的に液状化現象が確認された千葉県を対象として,震度階級別の地盤沈下量を予測した.その結果,液状化発生条件を満たす地域では地盤沈下が顕著に現れたために,地盤工学的に妥当な予想地盤沈下量マップを作成できた.