1923 年関東地震における埼玉県の詳細な震度分布を推定するために、当時の地質調査所の被害報告書に書かれている木造住家の全潰数、半潰数、地盤の液状化発生地点などを整理しデータベース化した。地調の報告書には、市町村単位の被害集計よりさらに細かい大字毎の集計値が記載されており、それらを市町村単位の集計値に加えて震度7に達する地域を特定することができた。震度の評価結果が地下構造に密接に関連していることが明らかになった。過去に埼玉県が実施した地震危険度評価の結果とも比較し、今後の地震危険度評価のあり方にも言及する。