抄録
高等学校学習指導要領の改訂に伴い,共通教科「情報」では,プログラミングの導入など,情報の科学的な理解に比重が置かれることとなった.「社会と情報」の履修率が高い現状を踏まえて,「情報I」への移行に備え,「社会と情報」にプログラミング学習を取り入れる試みを行った.授業前後のアンケートから,プログラミング学習は,取り組みやすい題材ではないことが明らかとなった.一方,課題をレベル別に分け,生徒自身に選択させることは,苦手意識の軽減につながる可能性のあることが示唆された.また,生徒自身のコンピュータに関わる基礎的な知識や操作の習得も必要であることも明らかとなった.