日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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特集 : 下部消化管出血に対する診断と非手術的治療
下部消化管出血の原因疾患と内視鏡治療
井上 義博菊池 哲小野寺 誠藤野 靖久小鹿 雅博佐藤 信博遠藤 重厚
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2007 年 27 巻 7 号 p. 923-928

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抄録

下部消化管出血の頻度は上部消化管出血の約10分の1程度で, 大腸出血が大半を占めているが, 最近小腸内視鏡の普及によって, 小腸出血を内視鏡的に診断される機会が増加した。原疾患は上部に比較し多岐にわたり, われわれの施設では出血性大腸炎, 虚血性大腸炎, 痔出血, 大腸憩室出血, 急性出血性直腸潰瘍が多くを占めていた。内視鏡治療は急性出血性直腸潰瘍に対してはヒータープローブ法が有効で, ポリープにはポリペクトミーが, 憩室出血などその他の疾患にはクリップが有効であった。

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© 2007 日本腹部救急医学会
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