日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
腹腔鏡手術にて治療しえた14歳女児十二指腸潰瘍穿孔の1例
田中 正樹西向 有沙中川 暁雄中島 幸一佐竹 信祐山崎 良定
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2011 年 31 巻 3 号 p. 571-574

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抄録
症例は14歳女児で上腹部痛,嘔気,嘔吐にて近医受診し腹膜炎の疑いにて当科紹介となった。腹部は板状硬で腹部全体に腹膜刺激症状を認めた。胸部座位X線写真,腹部CTにて遊離ガス像を認め上部消化管穿孔の疑いにて緊急手術を行った。十二指腸球部前壁に直径約3mmの穿孔を認め腹腔鏡下に穿孔部閉鎖,大網被覆術を施行した。術後の経過は良好で術後7日目に軽快退院した。小児の十二指腸潰瘍穿孔は比較的まれであり低侵襲の腹腔鏡下手術が有用であった。
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© 2011 日本腹部救急医学会
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