日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
Print ISSN : 1340-2242
ISSN-L : 1340-2242
特集:肝損傷に対するNon-operative management
画像診断の重要性
:CT所見に基づく臓器損傷分類と治療法選択
松本 純一中島 康雄一ノ瀬 嘉明服部 貴行山下 寛高濱口 真吾箕輪 良行平 泰彦
著者情報
キーワード: 肝損傷, 臓器損傷分類
ジャーナル フリー

2011 年 31 巻 4 号 p. 607-611

詳細
抄録
Multi-detector wor CT:MDCTの登場と進歩により,外傷診療における画像診断の位置づけは格段に上がった。適切な利用により,短時間での正確な診断が可能となっただけでなく,治療方針決定から治療の段階でも,正確に病態を捉え,治療に必要な解剖の確認もでき,大変有用である。CT所見に基づく臓器損傷分類では血管損傷の所見を重視した分類が行われ,治療方針決定の場面での応用が望まれる。MDCTのメリットを最大限に生かすためには,ハード面としての施設の物理的環境整備に加え,医師,看護師,診療放射線技師など関連部署のスタッフが,外傷診療に関する共通認識を形成し,チームとしての連携や個人としての能力の向上を図ることが必要である。
著者関連情報
© 2011 日本腹部救急医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top