抄録
症例は29歳,男性。約8ヵ月,下痢,腹痛などの症状が持続し,発熱も伴うため,2009年7月上旬に前医を受診した。内服加療を受けたが改善せず,食事摂取不能となり,体重減少(1年で54kgから35kgへ減少)もあるため,8月初めに当院を紹介受診した。CT検査で両側の肺野に粒状結節および浸潤像と,気管支の拡張と壁肥厚像,腹腔内にfree airを認め,消化管穿孔・汎発性腹膜炎の診断で同日,緊急手術を施行した。腹腔内全体に多数の小結節と,回腸,上行結腸の2ヵ所に穿孔を認め,結腸右半切除術を施行した。切除腸管には潰瘍性病変が形成されており,術中に喀痰塗沫検査でガフキー3号の結果を得たことから腸結核,結核性腹膜炎,消化管穿孔,汎発性腹膜炎,肺結核と診断した。手術後は結核病棟で抗結核剤を投与して加療し,術後47日目に退院となった。