日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
腹部刺創症例に対し刺創路造影併用CT検査と腹腔鏡検査が有用であった1例
竹谷 園生秦 史壯北川 真吾
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2012 年 32 巻 7 号 p. 1209-1212

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抄録
症例は34歳,女性。自損行為によりナイフで腹部を刺傷し,当院に救急搬送された。造影CT検査では腹腔内に異常は認めなかったが,刺創路造影(stabography)を併用したCT検査により腹膜穿通が確認された。このため診断的腹腔鏡検査を行い,腹腔内臓器損傷のないことを確認し,開腹手術を回避した。腹部刺創症例の診断,治療方針の決定は困難であるが,低侵襲で正確な診断と加療を行うために,stabography併用CT検査と診断的腹腔鏡検査を行うことは有用と思われた。
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© 2012 日本腹部救急医学会
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