抄録
敗血症の病態生理に関しては近年大きな進歩があり,現在は病原微生物由来のPAMPsや内因性のDAPMs(alarmins)がpattern recognition receptors に認知され,cytokine の産生,さらにはhypercytokinemiaが発症することが病態生理の主座であることが判明してきた。さらにnecrosis,apoptosis,autophagyなどの細胞死,immunoparalysis,endothelial hyperpermeability,neutrophil extracellular trapなども病態生理上重要である。治療に関してはSurviving Sepsis Campaign guidelinesの普及や日本版敗血症診療ガイドラインの策定により成績は向上してきている。しかしながら遺伝子多型を認識したtailor-made medicine,immunoparalysisに対する対策などを介しての長期転帰の改善にむけてわれわれは今後も努力を続けなければならない。さらにはstem cell therapyなどを応用した臓器障害に対するより積極的なアプローチも検討されるべきである。