日本腹部救急医学会雑誌
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原著
膵切除術後膵液瘻に対する内視鏡的経胃ドレナージの意義
山本 淳森 隆太郎松山 隆生大田 洋平熊本 宜文遠藤 格
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2016 年 36 巻 5 号 p. 835-841

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抄録

目的:体表からの穿刺が困難な膵切除術後膵液瘻に対する内視鏡的経胃ドレナージ(ETGD)の意義を明らかにする。対象と方法:過去6年間に施行された膵切除304例を対象とした。ETGDは超音波内視鏡ガイド下,透視下に行い,経鼻外瘻チューブ,内瘻化チューブをそれぞれ留置した。結果:57例(18.8%)にGrade B以上の膵液瘻を認め,17例にドレーン抜去後の再穿刺を要し,うち5例にETGDを施行した。術後中央値19日目にETGDを施行し,穿刺後11日目で経口摂取を開始できた。穿刺による合併症は認めず,4例は初回のドレナージで液体貯留が減少し,他1例も追加ドレナージで改善した。穿刺後34日目に退院した。治療後の膵液瘻再燃は認めなかった。結語:膵切除術後膵液瘻に対するETGDは安全で効果は良好であり,体外からの穿刺困難症例に対するドレナージ法の一つとして有効である可能性が示唆された。

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© 2014, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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