日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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症例報告
プロテインCおよびS欠乏症による上腸間膜静脈血栓症の1例
升井 淳池永 雅一知念 良直板倉 弘明高山 碩俊上田 正射津田 雄二郎中島 慎介太田 勝也遠藤 俊治山田 晃正
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2019 年 39 巻 1 号 p. 033-037

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抄録

症例は72歳,女性。既往歴として,左下腿静脈瘤に対する手術歴がある。3日間持続する腹痛,嘔吐を主訴に近医を受診し,腸閉塞と診断され,当院を紹介受診した。来院時,腹部全体に著明な圧痛と反跳痛があり,血液検査上,炎症反応上昇と腎機能障害を認めた。腹部CTでは小腸拡張と小腸間膜の脂肪織濃度上昇を認めた。以上より絞扼性腸閉塞を疑い,緊急開腹手術を行った。暗赤色の腹水を多量に認め,約100cmの回腸が壊死しており,回腸部分切除術を施行した。術中に回腸間膜静脈内に血栓を認め,上腸間膜静脈血栓症と診断した。術後は抗凝固療法を行い,血栓縮小化に難渋したが,再手術を行うことなく経過した。来院時の血液検査でプロテインC:63%,プロテインS:10%未満と低下していた。プロテインCおよびSの欠乏を伴う上腸間膜静脈血栓症はまれであり,文献的考察を加えて報告する。

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© 2019, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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