日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
5ヵ月間に2回の特発性大腸穿孔をきたした1例
原 真也山本 祐太郎甫喜本 憲弘谷田 信行
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2019 年 39 巻 3 号 p. 559-562

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抄録

症例は68歳,女性。関節リウマチでプレドニゾロン(7.5mg/日)とメトトレキサート(4mg/週)を内服していた。腹部CT検査で消化管穿孔が疑われ,横行結腸穿孔部切除と単孔式人工肛門造設を行った。術後敗血症性ショックに陥り,持続的血液濾過透析などの集学的治療を要したが第26病日に軽快退院した。退院後125日目に再度腹痛を訴え,腹部CT検査で人工肛門近傍の腸間膜内にair像を指摘された。前回造設した横行結腸人工肛門の5cm口側に2.5cm大の穿孔があり,右半結腸切除と回腸単孔式人工肛門造設を行った。術後経過良好で第18病日に退院した。いずれの病理組織標本にも血管炎や潰瘍などの所見はなく特発性大腸穿孔と診断した。特発性大腸穿孔を複数回発症したという症例は,本邦ではこれまで5例が報告されているのみである。本疾患は一度治癒しても再発しうることを念頭に置く必要がある。

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© 2019, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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