日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
緊急手術後にClinical Scenario 1心不全を発症し集中治療を要した急性虫垂炎の1例
室谷 知孝山田 真規東出 靖弘益田 充宮本 匠
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2021 年 41 巻 4 号 p. 289-292

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抄録

症例は51歳,男性。心窩部不快感および腹部膨満感を主訴に救急外来を受診した。精査で急性虫垂炎と診断し緊急手術の方針となった。術前より収縮期血圧は160mmHg台と高値であったが,降圧治療は行わずに全身麻酔下で腹腔鏡下虫垂切除を施行した。術中も血圧の高値が持続したが,抜管直後に急激に血圧が上昇し200mmHg以上となった。さらにSpO2が急激に79%まで低下したため再挿管した。また血性泡沫状痰やX線検査で両側肺野に肺水腫を認めたことなどから,Clinical Scenario 1(以下,CS1)急性心不全に伴う電撃性肺水腫と診断し集中治療を行った。今回われわれは,術後疼痛のコントロール不良などが誘因となり,交感神経系が賦活化され後負荷が亢進したことでCS1心不全となった急性虫垂炎のまれな1例を経験したため報告する。

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© 2021, Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
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