2021 年 41 巻 4 号 p. 285-288
症例は亜全胃温存膵頭十二指腸切除術後(SSPPD-Ⅱ-A-1)の64歳男性。14ヵ月前から軽度の膵酵素上昇を伴う心窩部痛のエピソードを繰り返し,CTで膵管内にロストステント(短切した4Frコブ付膵管チューブ)が迷入している状態であった。シングルバルーン内視鏡下に回収を行うも,膵尾部末端に同ステントが強固にはまり,各種デバイスを用いるも抜去が不可能であったが,ダブルルーメンカテーテルにガイドワイヤーを通したデバイスを用いることで内視鏡的回収が可能であったため報告する。