日本腹部救急医学会雑誌
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ISSN-L : 1340-2242
症例報告
下大静脈への穿破を認めた総腸骨動脈瘤の1例
金子 裕右関本 康人三尾 幸司宮澤 あずみ浅見 勇太古後 斗冴伊東 良晃金子 英樹鳥崎 友紀子樋口 順也
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2024 年 44 巻 1 号 p. 47-50

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抄録

症例は72歳,男性。意識障害,ショックバイタルで当院に救急搬送となった。造影CTで左総腸骨動脈瘤から下大静脈への穿破を認めた。総腸骨動脈瘤 -下大静脈瘻の診断となり,緊急ステントグラフト内挿術(endovascular aortic repair:以下,EVAR)を施行した。ステントグラフト挿入後の血管造影検査および術後CT検査では明らかなエンドリークを認めず動静脈瘻は消失した。術後経過良好で第8病日に退院となった。腸骨動脈瘤の下大静脈穿破はまれだが致死的であり,迅速な対応が必要である。症状が非特異的であり,造影CT検査が診断および術式選択に必要である。EVARは低侵襲かつ循環動態の迅速な回復に寄与するため,解剖学的に適格であれば治療の第一選択になり得ると考えられた。

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