2000 年 7 巻 1 号 p. 1-18
映像記録の特性を生かした授業分析システムを開発し、生活科の映像記録に適用し、そのシステムを検証している。具体的には、教室の4カ所から録画した映像記録を1画面に合成したマルチアングル映像記録を用いて、授業観察者がどの場面に着目するかに関する調査を行い、それらの視聴データの分析を通して、個々の授業観察者固有の枠組みの抽出を試みている。結果として、「同一の映像記録を視聴しても、視聴者が自ら有する授業観、授業を見る枠組みに照らし合わせ、復元している」ことを明らかにしている。