抄録
本研究の目的は,小学校第6学年社会科教科書において,協働学習を促す表現や手立てを抽出し,その特徴について考察することである。協働学習を促す表現について,時期による分析,登場人物の議論について,表情・発話カテゴリによる分析を行なった。その結果,①登場人物の出現回数は,単元の冒頭である学習問題を「つかむ」場面が30%を占めた。②協働学習を促す表現が確認された「つかむ」では,話し合ったことをもとに学習活動を促すものが81%,「まとめる」では,話し合いそのものを促すものが88%を占めた。③登場人物の表情について「つかむ」では,幸福の割合が60%を占めるのに対し,「まとめる」では,幸福の割合が100%を占めた。④登場人物の発話のうち,操作的トランザクションに分類されるものは,全体の発話の1割に満たなかった。