日本救急看護学会雑誌
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救急看護師が認識する臨床で重要性が高まっている技術・能力に関する調査
千明 政好片貝 智恵原田 竜三濱元 淳子山勢 博彰
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2013 年 15 巻 2 号 p. 23-30

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抄録

本研究は、救急看護の基礎教育や現場教育および専門教育に生かすことを目的に、多くの看護技術や能力の質問紙調査から重要な項目を抽出することで、「ここ1~2年救急看護の現場で重要性が高まっていると思われる技術・能力」および、「救急看護に携わる救急看護師に現在不足している(今後強化したい)技術・能力」を具体的に明らかにすることである。 全国の500床以上の救急科標榜病院200施設の救急看護経験が3年目以上の看護師400名に、独自作成した質問紙調査をした。その結果、ここ1~2年救急看護の現場で重要性が高まっていると思われる技術・能力は、「JNTECの実践」 、「災害時のトリアージ能力」 、 「災害や外傷者のストレスマネージメント能力」の順に重要と認識しており上位は「救急関連技術」であった。救急看護に携わる看護師に現在不足している(今後強化したい)技術・能力では、 「災害や外傷者のストレスマネージメント能力」 、 「災害時のトリアージ能力」、「インフォームドコンセントを確実に実施する脳死患者・家族」、「災害訓練時のリーダーシップ」、「フィジカルアセスメント能力がある」であった。災害看護関連や救急看護関連の技術や能力ばかりではなく、フィジカルアセスメント、家族ケアなどの技術・能力が不足していると認識していた。

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© 2013 一般社団法人日本救急看護学会
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